オーストラリアのワーホリ生活3ヶ月が経過した頃、サンシャインコーストに引っ越しを決めた私。
飼われている猫は少し苦手だったが、海まで徒歩1分、サーフボードを収納できるガレージ付き。キングベットに枕は6つ。部屋は超綺麗。今回は私のハウスメイトとの壮絶な生活をご紹介したい。
1.ハウスメイト紹介@サンシャインコースト
64歳のおじいちゃん、ニール。独身で、猫が恋人。とにかく綺麗好き。
昔飛行機の中でコックさんをしてたとのことで、美味しいご飯を作ってくれる。(と思ったら最初の一週間だけだったのだが。)
彼はなんでも作れる。上の写真はニールと私で一品ずつ持ち寄ったものだ。左が私の作った「パイ風パイ」。右のニール作のものはよくわからないがプロの手が込んだ商品。
ニールの得意料理はキッシュ。1ダースの卵と大量のチーズとベーコンを混ぜたキッシュを週に1回は作っていた。
そんなニールは月一の病院から帰ってくると毎回「f※※king dactor」とよく言っていた。話を聞くとニールはコレステロールのとりすぎだと言われたらしい。
卵やマヨネーズは食べると、医者に怒られると言って薬を一回に7錠飲んでいた。絶対にこのキッシュを食べるべきではない、と思った私はニールに優しく忠告した。
ら、なぜかきれられた。
以降、私は彼には反発しないと決めた。
2.ハウスメイトの秘密
彼は私が家に住む時には言っていない重要な秘密があった。
1つ目、アル中であること。
彼が日課のウォーキングから帰ってくるのが、16時。
17時にはシャワーを浴び終え、彼の食事タイムになる。そこで片手にウォッカを手にする。
スミノフウォッカ40度、750度。これを1~2日で一人で飲んでしまうのだ。
酔いが完全に回った22時頃になると、ニールはテレビに吠え出す。「f**k off!!!!!!!!」
怒りの矛先は、政治家が8割、1割スポーツ選手(スポーツ観戦にて)、1割テレビの中の歌の審査官(歌手の卵的なテレビが好きなニール。)
普段は優しいニールだが、22時以降は関わるのは御法度。間違えて気に触ることをしてしまうと、全く理解できない英語で永遠に罵声を浴びせられる。
2つ目、メンヘラであること
彼の話だと、「こんなに素敵な家を貸してあげるのに、基本的にみんな一ヶ月以内で出て行く。なんて馬鹿げた奴らだ。」と言っていた。
そんなことが信じられなかった私は、「絶対私は出て行かない!」とニコニコちゃんでニールに約束した。
しかし、一週間後理由がわかった。
綺麗好きなニールは髪の毛一本落ちていることすら気にくわないらしい(猫の糞や毛に関しては、「Ohhh, Cute.」と言って拾っていたが。)
ああ、なぜ部屋が片付けられない私は気がつかなかったのだろうか。片付けられていた部屋。そんなところに住んだらその綺麗さを強要されることに。
そして、その綺麗好きにも波があり、散らかっている時は本当に散らかっている部屋。それに甘んじて、私物をリビングに置いてしまったりすると、その私物はゴミ箱へと捨てられている。
怒られるのが、怖くて私はとりあえず、食器洗いに従事した。彼、食器を洗うのは大の苦手。きっとシェフとして活躍していた時、自分でお皿を洗うことなどなかったのだろう。
3つ目、ゲイであること
その名の通り、彼はゲイだった。
テレビを一緒に見ていた時、「He must loves a cute boy」と言っていたニール。「How about you?」と聞いた私。
彼は自分のことを初めて話してくれた。親や友達にゲイの事を受け入れられなかった、壮絶な過去を教えてくれた。
基本的にLGBTに抵抗がなかった私だが、ニールによってさらに抵抗はなくなった。日本ではまだまだ受け入れられていないが、オーストラリアでは同性愛者が堂々とできる環境が整いつつある。
ただ、ニールのパーソナルの問題だろう。
食事中でも、ゲイものの映像や写真を私に見せてくる。本当に辞めてくれと、泣く私。
日本にいる両親はゲイと暮らしていると聞き、安心していた。
3.悩んだハウスメイトとの距離感
彼の秘密を知った私。
そこで決めたのが、毎日の彼の7時からのビーチ沿いの散歩に参加する事。
余談だが、彼はブーメランパンツ一枚で、ビーチを散歩する。
毎朝「SAO!」と呼ばれ、そのブーメランパンツを三色選ばされる。 一枚履いて、残りの二枚を両サイドにかけながら歩くのだ。
そして、一往復ごとに、そのブーメランパンツをトイレにてお色直しする。これが彼のウォーキングだ。
私はそれをその後6ヶ月間、続けた。
次回に続く。
#YOLO
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